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聖剣エクスカリバーとマリオカート

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Last Updated on 2024年3月26日

ファイナルファンジーⅦ発売当時のことだ。リメイクの方ではない。
今ではなんだこれ?って感じのポリゴンのほう。
当時としては画期的なグラフィックで…それはそれは盛り上がっていた。

当時僕らの学年は小学生から中学生に進級するかしないかというような、なんかオナニーとか覚えたての頃だった。

大体の同学年のハナタレどもは、FF7のおかげで
プレイステーションを購入するきっかけになったのであろう。
だが俺は当時、このゲームor機種に見向きもせずに『ニンテンドー64』を購入していた。なんでやねん。

経緯はこうである。

大多数はファイナルファンタジーⅦに夢中だったであろうこの時代。
何故か、ニンテンドー64を機種とし当時大人気だったゲーム『マリオカート64』に僕らの小学生グループは夢中だった。僕らの青春はキノピオだった。

そう。もうジャンキーだった。マリオカートジャンキー。マンマ・ミーア。全員が全員マリオカートのやりすぎでとんでもない玄人っぷりであった。
ショートカットとか全員全部場所覚えてるからね。
花京院もダービーもハダシで逃げ出すぜ。

僕たちは放課後マリオカート試合会場であるK君宅に出勤し、毎日のようにマリオカートったのだった。
そんな中俺はこいつらに負けたくない一心でFF7とかいう糞ゲーを放置し
ニンテンドー64をゲットしたのだ。俺がナンバーワンだ!

しかし、そうは言ってもたいしたことねえんだろ?と思われると思う。
俺たちはどのくらいマリオのヒゲ野郎に夢中だったのか…。
下記に記した事件でこの熱狂っぷりが理解できるはずである。

ある日のことである。
俺たちは近所の川「なんかすげーキタネエ川」を発泡スチロールの板みたいなのに乗っかって、岸から岸へ横断するという熱い計画を立てた。

先人を切ったのはじゃんけんに負けたK君だった。

K君「ちょ、無理だって。そもそも横断も糞も進まないよこれ。」

俺「安心めされいッ!このエクスカリバーをオールがわりにしろ!おまえはギルガメッシュだ。」

K君「木の棒っ!むりだよっ!」

皆「がんばれ!がんばれ!エクスカリパーがんばれ!」

皆のまるで木漏れ日の中にいるような暖かい声援を受け出発したK君。

なんと勇ましい男なんだろう。僕はこんなんやりたくない。頭おかしい。

しかし、バカジャネーノと思いつつ…あまりの熱い展開に俺は叫んだ!

俺「よっしゃああ!もう一個発砲スチロールを探し出して俺らも出発だあああ!!」

皆もこの熱い挑戦に挑もうとした!皆の心が一つになった瞬間である!どうかしてる。

一方、K君は5m進んだあたりで沈んでた。

仕方ないのでみんなでK君を助け出したんだけど、
その後僕らをかつてない程の沈黙が包んだ。聞こえるのはK君の

K君「だから無理だって言ったんだ!!」

という怒号だけである。
かわいそうに。

そして、俺はK君を想い…こう提案したのだった。

俺「じゃあマリオカートやろうぜ!」

皆の心が一つになった瞬間だった!

皆「やってやろうぜ!!」

そうだ!こんな挑戦なんて無意味だ!
俺たちにはあの熱い魂のセンクチュアリー『マリオカート』があるじゃないか!

まあ、マリオカート持ってたK君は怒って家にいれてくれなかったので俺たちの想いは露と消えたんですけどね。

というわけで、これほどまでにマリオカートに夢中だった俺。
初ファイナルファンタジーはこの2年後くらいに発売されたファイナルファンタジーⅧになってしまったのである。

やはり最初にやったファイナルファンタジーが一番印象に強いからかファイナルファンタジーⅧが一番のお気に入りである。

そして、やるタイミングをすっかり逃したティファのおっぱいがおっきいだけのファイナルファンタジーⅦはすっかり俺の中で不人気となってしまったのだった。リメイクで再燃したが。

そんなことをK君の家の前を通り思い出した。