コロナで緊急事態宣言が発令したら嫁が緊急入院して我が家が緊急事態になった話

あれは忘れもしないコロナやばくね?ってなり初めた緊急事態宣言が出たときのことだった。
正直コロナどころじゃなくなっていた。

救急車

この日はなんか嫁がめちゃくちゃ調子悪いらしく無理やりテレワークにしたんだけど、
めちゃくちゃ調子悪いどころの騒ぎではなくなってきた。

救急車を呼ぶレベルになってしまった。

何日か前から調子悪い悪い言ってたので、正直車で病院連れて行っとけばよかったけど時すでにお寿司。
救急隊員の人がわーわーやってたが、なんかいつの間にか息子が居なくなってて別の部屋でおとなしく座ってた。

直前までその辺のモノぶん投げまくってたんだけど、1才児なりに何か察するものがあったらしい。
とりあえず息子もいるし、このときは

「まあ胃腸炎やろ…。ワイも昔救急車で運ばれたなぁ。」とか呑気してて一旦家で待機してた。

たおかす家の最近の不幸を知らない者は「まあ大したことないやろ…。」と思った.。
だが、たおかす家が台風で崩壊したことを知っている者
たおの嫁が息子を妊娠してから産むまでの間に全然関係ないことで入院2回したことを知ってる者の見解は違う

たおかす家は ここからが不幸。

呼び出し

入院になったらどうしよう。
ワンオペしながらテレワークしかないな。

上司のハゲに「ワイ将、会社行かない」とか言うしかないか。
とか考えてたら、救急隊員のイケメンから電話来て

「今すぐ来いって先生が言ってる」と、小学校の頃の学級員のブスが言ってたのと同じこと言われた。

あのときは授業中に先生にブチ切れられて外で遊んでろと言われたので、「うるせーこのアマ!俺たちは外でずっと遊んでろって言われたんでい!てやんでい!」と、全力で俺たちチームはバッタを捕まえていた。
それを聞いた学級員のブスはマジギレして先生に誇張しまくって伝えたらしく、後で烈火のごとくめちゃくちゃキレられた。

理不尽だ。まさか、この一瞬思い出した思い出が…この歳になってリアルにこのあと再現されるなんて思いもよらなかった。

そして、さっき「ちっちゃい子いるし家に居ていいですよ」とか言ってたのにどういうことやねん!とブツブツ言いながら息子のミルクやらなんやらを準備して病院に直行した。
最初は

「なんやここ。おまえ珍しい所に連れてきたやんけ。苦しゅうないで。」

という感じでまんざらでもなくベビーカーに乗ってた息子。
これが何故か1時間経っても呼ばれない。
2時間経っても呼ばれない。
3時間経ってもry

さすがに息子もブチギレだしてカオスな空間に変貌されそうだった。むしろよく耐えたほうだった。
焦ったワイはなんかそのへんにいた水槽の金魚を見せて和ませようとしたが、息子にひっぱたかれることしかできなかった。

命の危険

とりあえず状況だけ知りたかったので受付に「情報キボンヌ」って言ってみた。
すると、すぐに呼ばれた。
なんだよ。こっちから呼びかけないと反応しないタイプか?受け身の対応者か?と思いながら診察室に入った。

医者
待たせてすみませんね!でもわかってるんですか!!

!!!?

何故かいきなりキレられた。
わかってるんですか!!と言われてもどうすればいいのかすらわからない。
医者
今はコロナという病気が流行ってましてね!その検査もあって時間掛かったんです!すみませんね!
コロナくらい知っとるわい!!と普段なら突っ込みたいが息子のパゥワーにやられてるわ、
なんかぐずってるから1時間位息子抱っこしてたわで満身創痍だったので

「うす」と樺地みたいに返答することしかできなかった。

ひょっとして先生アレか?ワイが受付に状況聞いたから怒ってんの?
ワイかてコロナで大変やろし、息子くんをなだめつつ待つしかないかと3時間も頑張ったし許してほしいわ。

むしろこの大変な時期に

「魚の骨よ!魚の骨が喉に刺さったのよ!!キエーー!!はやくしなさいよ!」とか暴れてたババアとか

「ういーっす!飲んでねえよ!!ドコだよここ!!僕帰る!!」とか暴れてたアル中にキレるべきだと思うんですけど。
っていうかなんなんだよこの病院は。魔境かよ。

医者

まったく…すぐ来ていただきたかったのはですね。

命の危険があるからなんですよ!いい加減にしてくださいね!!

息子
アーーー!!ギャアア!!にさjしあじょでゃh!!
怒涛のようにキレてくる先生。絶対顔からしてドSだよこの人…。
何故か息子もキレてくるし。ワイが何をしたってんだ。…あ?今なんて言いました?
へあ?命の危険?そんなやばいんですか!?胃腸炎じゃなかったの?
医者
さっきからそう言ってるでしょう!敗血症ショックになってて非常にまずいんですよ!
言ってねえよ。初耳だよ。マジで早く言えよ。
ハイケツ・ショーショック…
医者
フン!やっとわかってもらえたようですね。
そりゃ医者が命の危険とか言ったら誰でもわかるけど言わなきゃわかんねえだろうが!
と普段の僕ならブチギレてるんですが、もう疲れてるわ、

「え?嫁ちゃん死ぬの?」とパニックである。
ハイケツ・ショーショックってなんだ?

とりあえずこのあと嫁に会ったらかなりつらそうだったが、一応会話はできた。
なんか

「HCU(高度治療室)」に入院することになり、これはいよいよ本格的に洒落にならなくなってきていた。
冒頭から文章がまあまあふざけてるが実際はふざけてる場合じゃなかった。

そして、夜中の1時に帰宅したけど、色々どないすりゃいいのかわからんかった。
とりあえずこの場合ねれないのがセオリーなのだが、先生はブチギレるは息子はブチ切れるわで死んだように眠ったのだった。

乳児院

ハイケツショーショックってなんだろうとそもそも漢字すらよくわからなかったのでググってみた。
なんか

生存率40%とか書いてあるんだけど…。
ググると予測で

「敗血症ショック 死亡」とか出てくるんだけど…。
ちょっと洒落にならなくなってきたんだけど。やばい。
だが、まずは息子をワンオペしながら仕事をこなさなければならないという状況はディ・モールトまずい。
どう考えても無理である。
ここで、台風のときに被災した際にあるものを利用したことを思い出した。
乳児院である。

乳児院とは、さまざまな事情によって保護者との生活が困難な乳児を保護し、養育する施設のことを言う。運営は地方自治体、社会福祉法人などが行っている。主に0歳児から2歳児くらいまでの子どもが対象である。
これだけ見るとやべー親から保護してる施設じゃねえのかと思うが、実はママンが入院したとかの緊急事態にショートステイとしても使える。前は台風で家がカビルンルンでカオスだったときに使った。

善は急げということで、その日は金曜日だったので上司に

「仕事してる場合じゃねえ!」と連絡を入れて即、乳児院の相談連絡をしてみた。

そしたらなんと、児童相談所に来いとのこと。
えー。大丈夫かな…あいつ…やべえ親なんか?とか思われないかな?

なんかめちゃくちゃキレイな建物で児童相談所感はなかった。
キッズスペースもあり、息子は楽しそうに積み木で遊んでおり、僕はなんか書類に色々書いてた。
2時間しか寝てなかったので自分の名前を嫁の名前書く欄に記載する体たらくだった。
さらに息子はだんだん飽きてきたのかブチギレだして、ベビーゲートの中から俺に積み木投げつけてきた。
とりあえず期間は二週間。土日だけワイがワンオペをし、平日は乳児院に預かってもらうことにしたのだ。
土日はムスッコとべったり遊んであげた。
途中嫁の入院してる病院に行ったが絶賛コロナ中で面会禁止であった。
そして運命の平日…!息子を乳児院に預けて去ろうとしたら、息子に号泣されてしまった。
む、息子よ…そんなにこの父のことを…!うっ…!すまぬすまぬ…!
そしておむつが足りねえと言われたのでテレワークの昼休みに持っていったら、めちゃくちゃ笑顔ではしゃいでた。
くそ…!!どうせそんなこったろうと思ったよ!!

誰も居ない部屋

やはりエアリスがすごく良くなってたよね。
ポリゴンの頃はさ、なんかブスだったじゃん。

でもリメイクされたらこんなに魅力的になるんかい!って思ったわ!!
声も坂本真綾でよかったよ。ホンマ。

…いきなりなんの話してんだタコ助って感じなんですが、いや。
息子乳児院に預けたらファイナルファンタジー7リメイク届いて…。

なんか嫁も回復に向かってるって朗報も入り込んできたし…。
テレワークは5時半で終わるし…。

荒木先生が書いた黒龍は届いたしで酒飲みながら誰もいない部屋でFF7毎日7時間くらいしてたよね。
いやー。FF7進む進む。これが独身貴族か…。独身ってマジで楽だな。
だが、FF7をやっていても寂しさが僕を包んでいたのだった…。

やはりもう3人でないとだめなのだ。

復活の息子

土日がやってきて、息子が戻ってきた!
息子のために新しいおもちゃ!ピコピコハンマーを渡してやったぜ!

二分でぶん投げてた。

どうやら乳児院ではアンパンマンとかすごい見てたらしい。
じゃあアンパンマンはないけどすみっこぐらしとかアマプラにあるから一緒に見ようと試みてみた。
なんか10分後にどっか行っちゃって俺だけ感動してた。なんなんだ…。

そして、ここに来て新生児から育児に参加しまくっていたのがホント功を奏しましたね。

オムツ替え、ミルク、風呂、寝かしつけ、一緒に遊ぶ、etc全部できたからホントよかった。
…ひとつを除いて。

 

離乳食だ!

料理とかできないもーん!とマジでこれだけはやらなかったからなぁ…。
ただ、作る方はやってないが、食わせる方は結構やってたのでまあなんとかなった。
レンジでチンでできるの売ってるからね!

なんであれハンバーグ率高いの?ハンバーグって書いてなくてもハンバーグ入ってるんだけどハンバーグ師匠がプロデュースしてんのか?
しかも不幸なことに息子はパサパサしてるのが食いづらいのか嫌いで、ハンバーグマジ食わねえの。
ここが一番たいへんだったわ。

もうバナナとか切るのもあれだからね俺は!!!!
あとFF7中毒になってたわりに土日はなぜかやらなくても別に余裕だった。

ゲームをやらない…かつての俺では考えられなかったな…。
そして、また平日がやってきた。

今度は2歳くらいの子たちが3人いた。
大丈夫かなこいつ…急に喧嘩売ったりしないかな…よく俺とか殴ってくるんだけど…。絶対負けるぞ…。
と思ったが、いきなり女の子のほうに向かっていきおままごとのトマトを渡してた。

なんなんだこいつの女好きは!!いいかげんにしろ!!誰に似たんだ!!

復活の嫁

そして、次第に嫁とのラインが、

「体辛い…」から「同じ病室のババアがうざい…辛い…」

に変わっていった頃。
ようやく嫁が退院できそうな感じになった。10日くらい入院してた。

コロナもあるし部屋を片付けまくり、リビングでテレビ見れるように布団も買っておいたので退院後もまあなんとかなった。
息子は4日位帰ってこないので久々の二人の時間だなぁと思ってたら、次の日に息子が風邪引いて帰ってきた。おい。

なかなか貴重な体験だったな。ワンオペ育児が大変ってのを実体験できたのである意味いい経験でもあったかもしれない。
だが二度とゴメンだ。マジで。